【徹底比較】椎間板ヘルニアの治療法「PLDD」が受けられるおすすめの医院14選【2024年】

外科的手術に代わる腰のレーザー治療PLDD

早く腰痛を治して復帰したい

つらい腰痛・坐骨神経痛を何とかしたい

つらい腰痛・坐骨神経痛に悩んで病院に行ったら「椎間板ヘルニア」と診断されたという経験はありませんか? 薬や運動で治るならそこまで心配することはないかもしれませんが、慢性的に続く痛みや痺れの症状に耐えきれず手術を検討している方にとって一般的な外科的手術はリスクが高く、入院や治療後のリハビリなど懸念することも多いのではないでしょうか。

PLDDはメスを使わずレーザーファイバーで治療を行うため、局所麻酔で身体への負担が少なく、原則入院の必要はありません。また社会復帰が早いため社会人や大病で全身麻酔ができない人にも選択しやすい治療法です。このページでは、その効果や各医療機関の費用の違いについてなど徹底解説していきます。

2024年8月6日更新

椎間板ヘルニアの治療方法PLDDとは?

PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)と呼ばれており、腰の椎間板ヘルニアの手術方法として1980年代後半にアメリカで考案された治療法です。その後、日本にも導入され保険適応外の自由診療として治療が行われています。

治療方法

PLDDは内圧の高い椎間板内にレーザーを照射し、椎間板内の髄核を蒸発させ、ヘルニアを引き込んで神経の圧迫をなくすという方法です。従来の手術方法とは異なり、メスを使わず局所麻酔での治療が可能なため、身体への負担が少なく、全身麻酔で治療が出来ない方や仕事などの関係で長期入院ができない方にとって腰痛治療の選択肢の1つとなっています。

腰椎椎間板ヘルニア
治療の流れ

PLDDのメリット・デメリット

メリット

  • メスを使わないため傷口が小さい
  • 日帰りで治療ができる
  • 基本的に入院の必要がない
  • 社会復帰が早い

デメリット

  • 保険適応外のため自由診療
  • 中症~重症のヘルニアには対応できない
  • 脊柱管狭窄症・すべり症には対応できない
  • 椎間板が潰れたり狭くなっている場合は治療できない

PLDDが受けられる全国の医院の費用比較

PLDDは自由診療のため施設によって費用が異なります。全国各地の医療機関の平均金額は1箇所およそ482,000円で2箇所目以降の費用設定は様々です。全国の費用は以下の通りです。

病院名 費用 都道府県 住所 ホームページ 治療時間 入院期間 日常生活への復帰
あいちせぼね病院 495,000円 愛知県 犬山市五郎丸上池31-1 https://www.itoortho.jp/ 15分程度 なし -
伊東くりにっく 825,000円 大阪府 大阪市福島区福島1-1-51
堂島クロスウォーク4F
(大阪中之島クリニックモール内)
https://ito-pldd.com/ 15分程度 なし 1日後:なるべく安静にしていること・シャワーが可能
2日後:ほぼ通常通りの生活が可能・入浴可能
3日後:デスクワークの場合は職場復帰が可能・飲酒可能
1週間後:ゴルフや水泳等の運動が可能
岩井整形外科内科病院 495,000円 東京都 江戸川区南小岩8-17-2 https://www.iwai.com/ - 半日~2日 -
NLC野中腰痛クリニック 308,000円 大阪府 大阪市東淀川区西淡路1丁目1-35 https://nonaka-lc.com/ 15分程度 なし 翌日から軽作業可能
スポーツや重労働は1ヵ月程度控える必要あり
表参道総合医療クリニック 825,000円 東京都 渋谷区神宮前5-46-16
イル・チェントロ・セレーノ1階
https://www.omotesando-amc.jp/ 30分程度 なし 1日後:自転車の運転
3日後:温泉・サウナ・プールなど
7日後:スポーツジム・マッサージ・リハビリなど
14日後:ヨガ(ねじるような動作)・整体・スポーツバイク・針治療など
30日後:長時間のスポーツ・ゴルフなど
北青山Dクリニック 550,000円 東京都 渋谷区神宮前3-7-10
ARK WISE BLDG.
https://www.dsurgery.com/ - なし 仕事(デスクワーク等)であれば手術の翌日からでも職場復帰可能
積極的な運動は2週間以降
銀座整形外科 385,000円 東京都 中央区銀座7-2-4
ムサシ7ビル7F
https://ginzaseikei.jp/ 30分以内 なし -
郡山青藍病院 330,000円 奈良県 大和郡山市本庄町1-1 https://www.seiran.or.jp/ 15分程度 なし 翌日から軽作業可能
スポーツや重労働は1ヵ月程度控える必要あり
さくら整形外科 440,000円 愛知県 名古屋市東区筒井4丁目25 https://www.sakura-seikei.net/ 10分程度 なし -
太閤クリニック 440,000円 愛知県 名古屋市中村区太閤通5-33 https://www.taikoh-clinic.com/ 15分程度 なし 翌日から職場復帰
田邊整形外科病院 385,000円 大阪府 東大阪市中石切町1-9-18 https://tanabeseikei.jp/ 30分程度 なし -
東京腰痛クリニック 495,000円 東京都 東京都中央区銀座5-1-15
第一御幸ビル2階・3階
https://www.tokyo-itoortho.jp/ 15分程度 なし -
西岡病院 330,000円 和歌山県 有田郡有田川町小島278-1-35 https://www.nishioka-hp.net/ 30分程度 2日間 -
目黒ゆうあいクリニック 要お問い合わせ 東京都 目黒区中町2丁目30-5 http://www.yuai-hernia.com/ 30分以内 なし -

※2箇所目以降の治療費用については各医院のホームページを参照ください。

PLDD以外の治療方法

PLDDと同じ治療方法として、ヘルニコアディスコゲルといった2010年代に登場した新しい治療法があります。これらの治療方法は、いずれもPLDDと同じく軽症~中症状のヘルニアに対応する治療法です。一方、重症なヘルニアには従来から行われているメスを使った切開手術が主流であり、外科的手術が推奨されています。最近では、こうした手術以外に修復・再生を目的とした治療方法も登場しています。

メスを使わない椎間板の減圧治療

PLDDと同様に椎間板内に圧力を下げることによって治療効果が期待される治療方法です。
対象:軽症~中症状のヘルニア

  • ヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)
    ヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)
    2018年より日本で治療が開始された治療方法です。こちらは保険適応となっており、入院施設・外科的手術が可能な医療機関にて治療を受けることができます。椎間板内(髄核)にコンドリアーゼと呼ばれる酵素を含む薬剤を注入することで椎間板内にあるプロテオグリカン等の成分を分解し、椎間板内の圧力を下げる方法です。取り扱っている医療機関が増えており、PLDDと同じ効果が期待でき、保険が適応できるという点では患者さんへの費用負担は少ない治療法と言えます。しかし、この治療は一生に1度しか受けることができないため、再発した場合は他の治療方法を検討しなくてはいけません。
  • ディスコゲル(Discogel®)
    ディスコゲル(Discogel®)
    2007年からヨーロッパを中心に行われている治療法で、日本では2018年より医師個人の責任において輸入され治療が行われています。現在、ディスコゲルは日本国内において未承認の医療機器となっており、保険適応外の自由診療となります。椎間板内(髄核)にディスコゲル(エチルアルコールとタングステンで構成された薬剤)を注入することで椎間板内を収縮させ、金属(タングステン)が半永久的に椎間板内に残ることで椎間板の形を温存する方法です。減圧をしますが、同時にインプラントが体内に残ることで椎間板を温存する効果が期待できます。しかし、椎間板内の容量が2/3以上残っていることが条件となっていたり、未承認の医療機器を使った治療になるため、治療を受ける際は医師と十分に相談が必要と言えそうです。

メスを使ったヘルニア摘出治療

飛び出したヘルニアを物理的に切除し、神経の圧迫を取り除くことで治療効果が期待できる治療方法です。
対象:中症~重症状のヘルニア

  • MED(内視鏡下腰椎椎間板切除術・通称:メド)
    MED(内視鏡下腰椎椎間板切除術・通称:メド)
    1997年に海外で提唱された治療法で、日本国内では広く普及している治療方法です。保険適応(一部自由診療の医療機関有り)で、取り扱っている医療機関が多いことから手術実績の多い治療法です。皮膚を直径18~20mmに切開し、摘出鉗子を挿入し飛び出したヘルニアを摘出する方法です。PLDDに比べて効果出現までの時間が短いことが特徴です。但し、全身麻酔下での治療のため、身体への負担が大きくなり、全身麻酔ができない患者さんには適応できないこともあります。
  • PELD(経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術・通称:ぺルド)
    PELD(経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術・通称:ぺルド)
    1970年代に日本に導入された治療法で、先発の「経皮的髄核摘出術」を原型に発展した低侵襲の手術方法です。保険適応(一部自由診療の医療機関有り)で、手術時間が短く、傷口が小さいため中症~重症のヘルニアに対応できるのが特徴です。皮膚を直径6mmに切開し、操作管の中に3mm程度の小鉗子を挿入して、飛び出したヘルニアを摘出する方法です。PLDDと同じく身体への負担が少ないことが特徴で、入院日数もこれまでの外科的手術と比べると短いのが特徴です。しかし、ヘルニアの飛び出し方や椎間板の周辺に骨の異常(骨棘・こつきょく)が確認できた場合は、適応外になることもあるようです。

メスを使わない椎間板の修復再生治療

椎間板を構成する線維輪の傷を塞いで、椎間板の修復や自己再生能力を促す治療方法です。
対象:中症~重症状のヘルニア

  • ディスクシール治療(Discseel®Procedure)
    ディスクシール治療(Discseel®Procedure)
    2010年代にアメリカで提唱され、2018年から日本でも治療が行われています。日本国内では保険適応外の自由診療として提供されていますが、アメリカでは退役軍人に対して保険適応されている治療方法です。椎間板内(髄核)にフィブリノゲンという組織で構成された薬剤を注入し、髄核を覆う線維輪の傷を修復する治療法です。PLDDとは違い、椎間板を傷つけないので再発が少なく、これまでの手術では不可能だった椎間板の修復ができます。ただし、椎間板内には血管がないため、治療効果が出るまでに3ヵ月~1年くらいかかる可能性があります。

参考文献

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